常念山脈(長野) 常念岳(2857m) 2022年8月14日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 2:06 駐車箇所−−2:12 林道終点−−2:23 山ノ神−−2:32 古池−−2:59 大滝−−3:40 笠原沢−−4:26 最終水場−−5:05 常念乗越−−5:58 常念岳 6:45−−7:25 常念乗越 7:28−−7:47 最終水場−−8:17 笠原沢−−8:43 大滝−−9:00 古池−−9:05 山ノ神−−9:13 林道終点−−9:18 駐車箇所

場所長野県安曇野市/松本市
年月日2022年8月14日 日帰り
天候曇 稜線は北西の風強し
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場「公式駐車場」より先にも林道沿いに駐車余地あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば文句なしの大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント台風通過直後に常念岳へ。天気予報では雨の可能性もあったが塩尻付近以南は雨らしかったが松本以北は大丈夫だった。山頂はガスの可能性を覚悟していたが槍穂や立山、剱岳にも雲がかからず大展望で、奥日光の白根山、男体山や足尾山塊まで見通すことができた


常念岳山頂から見た日光白根〜袈裟丸連峰


駐車余地出発。星空が見え麦わら帽子を追加 林道終点
急激に雲が増えてきた 胸突八丁入口。前回ここで下りでコケた
安曇野市街地の明かり 午前5時近くになり東の空が明るくなる
常念乗越で日の出を待つ人々 槍穂の稜線には雲無し!
日の出の赤い光が斜面を染める 常念小屋とテント場を見下ろす
常念岳目指して登っている登山者は少なかった 山頂にガス無し
常念岳山頂 常念岳から見た槍ヶ岳
常念岳から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
常念岳から見た後立山
常念岳から見た北信五岳方面
常念岳から見た奥日光〜足尾山塊
常念岳から見た立山〜剱岳 常念岳から見た燕岳
常念岳から見た蝶ヶ岳 常念岳から見た木曾御嶽
常念岳から見た涸沢小屋 山頂のイワギキョウ
山頂のトウヤクリンドウ 山頂のミヤマアキノキリンソウ
山頂ののミヤマホツツジ 下山開始
常念乗越のコゴメグサ 常念乗越のママコナ
常念乗越のシラネニンジン?(葉っぱから識別) 常念乗越のハクサンオミナエシ
常念乗越 常念乗越から一ノ沢に下る
ヤマハハコ オトギリソウ
オヤマリンドウ タカネヨモギ
アオノツガザクラ。まだ残っていた カニコウモリ。今が盛り
カニコウモリの葉 最終水場。前回よりかなり細くなっていた
最終水場のコンロンソウ 最終水場のミヤマアカバナ?
ゴマナ。秋の花 ハンゴンソウ。これも秋の花
ミソガワソウ ミヤマカラマツ。一株しか花は残っていなかった
トモエシオガマもほぼおしまい トリカブトは花盛り
シモツケソウもほぼおしまい ミヤマコウゾリナだと思う
ヤマハハコ ヤマホタルブクロ
ソバナは林道まで広範囲で咲いていた イブキトラノオだと思う
センジュガンピ。長期間に渡って咲いている メタカラコウだろう
胸突八丁 クガイソウ
オオバミゾホオズキ。咲残りは僅か キオンの群落
キオンの花。これも秋の花 ホツツジ
笠原沢
オトギリソウ ヨツバヒヨドリ
大滝 オオカメノキ。これも場所を変えながら花の期間が長い
ヤマハッカ 古池
山ノ神 ツリフネソウ
キンミズヒキっぽいがちょっと大きすぎのような? 林道終点。駐車中の車は登山指導所関係者か
駐車余地到着


 会社の夏季休暇期間最後の山は台風通過直後の8/12(日)。台風が通過したとはいえ勢力は強くなかったために台風一過の快晴の予報ではなく、北にも南にも雨マーク。長野県内は中部から北部は雨マークがない状況であったが、予報では後立山方面から槍穂にかけての県境稜線は回復が遅れる予報であったため、県境稜線から東に外れた常念岳を目指すことにした。もう花は終盤のシーズンであり元々花が少ない常念岳では楽しみがさらに減ってしまうが、天候優先とした。できれば今年は未踏の大天井岳まで足を延ばそうかとも考えたが、槍穂に近い大天井岳は雨の可能性がより高いので今回はパスした。

 台風通過のさなかに一ノ沢林道へ。思ったよりは駐車した車が多くこんな天気でも山に入っているとは驚きだ。社会人にとっては数少ない長期休みが取得できるお盆期間中であり、事前に小屋を予約して全国から登山者がやってくるので多少の悪天候は覚悟なのだろう。いつもの駐車余地は車はゼロで端に寄せて駐車。やがて追加で2台が駐車して3台。普通に駐車すれば4台駐車可能なのだが、今回の2台は位置関係が悪かった。どちらも地元ナンバーではなく関西、名古屋方面のナンバーであり、おそらくここは初めてだろうから仕方ない。

 土曜の天気は予報よりは崩れが少なくほとんど雨が降らなかったが、台風が離れつつある夜中から強い雨が降り始めた。今回は日の出の時刻よりも遅い時間帯の方が天気の回復が望めるので山頂到着を午前6時に定めて出発は午前2時、起床は午前1時過ぎ。起床直前まで強い雨が車の屋根を叩いていたので出発時には雨対策グッズをたくさん持ったが、出発して車のドアを開けて空を見上げると月と星が見えているではないか! このまま天気が持つ保証は無いが晴れる可能性も考慮して麦わら帽子も持つことに。雨対策と晴対策グッズの両方を持つことになって非効率的だが仕方ない。

 台風による雨で一ノ沢沿いは増水していないか心配であったが、前回登った時よりも登山道の乾き方が進んでいたのでこちらでは台風による雨の影響はほとんど無かったようだ。2日前の爺ヶ岳と違って今回は夜間登山者の光は見えなかった。

 出発時から雨は止んでくれたが直前まで降っていたので樹林帯では葉から水滴が落ちてくるのでザックカバーは必須であった。ただし人間は多少濡れても体温で着干しが可能であり、傘を差すのが面倒なのでそのまま歩いた。残念ながら上空の星空は出発時以降は見えなくなってしまった。でも雨が降ることもなかった。

 最終水場で100ccほど水を補給。ここの水量は前回よりかなり細くなっていたが、過去の経験上、晩秋でも涸れることはない。もし涸れてもすぐ横の一ノ沢本流で水を汲めばいい。

 常念乗越到着は午前5時で既に周囲は明るくライトは不要だった。常念乗越には日の出を見ようと小屋泊やテント泊の登山者がたくさん東の空を見ていたが、今日は雲が多くすっきりとした日の出ではなく、雲の隙間から太陽が出てくるような状況。しかも太陽が出ていたのは僅かな時間だけで、すぐに上空の雲に隠れてしまった。

 しかし頭上の雲の高さは高く、常念乗越からは雲が全くかかっていない槍穂の稜線が見えており、予報よりも確実に天気はいいようだ。ここからはまだ常念岳山頂は見えないが、槍穂が大丈夫なので常念岳もガスはかかっていないのは間違いないだろう。鞍部にたくさん人がいるのに常念岳山頂を目指して斜面を登っている登山者の姿はほとんど無かった。このまま登らないのか、それとも朝食をとってから山頂を目指すのだろうか。

 予報では南寄りの風が強いとなっていたが、常念乗越以降は西寄りの風が強まり体感温度が一気に低下したので、長袖シャツにウィンドブレーカ、毛糸の帽子、ネックウォーマ、防水手袋を着用した。ズボンは例のごとく登山靴を脱ぐ必要があるので山頂到着後に履くことにして半ズボンのまま登った。

 岩が積み重なった急な斜面登り。ここを登っているのは当然ながら小屋泊の人のはずだが、一ノ沢から休憩無しで登ってきた私の方が元気で追い越す場面が。山頂で日の出を迎えたのだろうか、もう下ってくる人の姿もあった。

 風が強い常念岳山頂に到着。先客は2名とお盆休みの朝にしては非常に少ない。展望は北アルプスに関しては文句なしだが南の方は雲の高さが高く、八ヶ岳、富士山、南アルプスとも見ることはできなかった。八ヶ岳は麓のすそ野は雲の下で見えているが、霧がかかったように白く煙っており雨が降っていた。おそらく山の上も雨だろう。志賀高原の山々も雲に覆われていたが、四阿山と浅間山間の鳥居峠の向こう側には日光白根〜袈裟丸山にかけての山並みが見えており、これは予想外の展望の良さだった。立山、剱岳、後立山にも予報に反して雲は無かった。

 冷たい北西の風を避けて休憩。休憩中にはポツリポツリと登山者がやってくる程度であったが、1時間弱の休憩後に下り始めたら登ってくる登山者の数は結構多かった。まあ、それでも通常の週末よりは少ないと言え、台風の影響は大きかったようだ。

 常念乗越で防寒装備を脱いで一ノ沢へ下山。ここではすれ違う登山者は多く、普通の週末並みの多さであった。台風が通過したしお盆休みは一般的に明後日まであるので今日入山する人が多いのも頷ける。

 下山時は花を撮影しながらだったが、予想通り花の盛りは過ぎて秋の花へ移りつつあった。山頂付近ではイワギキョウ、トウヤクリンドウ、ミヤマホツツジ、ミヤマアキノキリンソウが見られ、常念乗越付近ではコゴメグサ、ママコナ、ハクサンオミナエシ、シラネニンジン、ヤマハハコ、オトギリソウ(ほとんどおしまい)、オヤマリンドウ、タカネヨモギ、咲き残ったアオノツガザクラなど。

 常念乗越から最終水場までのシラビソ樹林t来ではカニコウモリが花盛り。と言っても目立たない地味な花であるが。前回まではここではゴゼンタチバナが多数咲いていたが、今は花は終わって実を付けていた。最終水場ではコンロンソウとミヤマアカバナがかろうじて咲き残り。一ノ沢本流沿いでは秋の花であるゴマナ、ハンゴンソウ、トリカブトが登場。ミソガワソウは終盤であり、ミヤマカラマツは一株のみ花が残るだけで完全に終了。

 沢沿いを離れて左岸高巻き〜胸突八丁にかけてのお花畑で見られたのはシモツケソウ(ほぼ終わり)、ヤマハハコ、ミヤマコウゾリナ、ヤマホタルブクロ、ソバナ(林道まであちこちで見られた)、イブキトラノオ?、センジュガンピ、メタカラコウ、クガイソウなど。センジュガンピは6月くらいから咲いていたはずで、よくもまあこれほど長期間咲き続けるものだ。一つの花がこれほど持つはずはないので、おそらく次々と別の花芽が咲いているのだろう。

 再び一ノ沢本流沿いを下っていくとオオバミゾホオズキ(ほぼ終わり)、キオン、ゴマナ、ホツツジ、オトギリソウ、ヨツバヒヨドリ、オオカメノキ、ヤマハッカ等が見られた。林道終点が近付くとツリフネソウが登場。これも秋の花だ。

 林道終点の登山指導所には人が詰めていた。人がいるのを見たのは今年初めてだが、おそらくお盆期間を過ぎるとまた無人化だろう。ここでは下山してくるはずの予約客を待つタクシーがあった。

 短い林道歩きで駐車余地到着。今日は下りではずっと曇りで日差しが無く大汗をかくことが無かったので水浴びは無しで、車に戻ってから濡れタオルで全身の汗を拭き取り、着替えてから車に乗り込んで下界へ向かった。下界でも曇りだったため気温はいつもより低めで、車のクーラーを猛烈に効かせなくても快適だった。

 

山域別2000m峰リスト

 

ホームページトップ